なつみかん。

アニメを見て気が向いたときに聖地巡礼しています。

「Web2.0」とは何か

少し前にこんな記事がありました。

Web2.0=無料HPで何でもできる時代(夕刊フジBLOG)

「ウェブ2・0」という言葉がブームだが、これをわかりやすく言うと、「無料ホームページで何でもできちゃうインターネットの時代がやってきた」ということだ。


読んでて目眩がすると言うか、一気に5年前に逆戻りしたかのような印象を受けてしまいますが、この記事はさて置き、巷で話題の「Web2.0」とは一体何なんでしょうか。

Web2.0とは


そもそもWeb2.0は明確に定義する必要のない概念です。提唱者のティム・オライリー氏曰く、

インターネットにおいて何が成功するのか、その原則を浮かび上がらせたもの


だそうで、一般的には「ネット上の最先端な何か」を指す言葉だと思います。なのでいろんな定義があってどれも間違いではないのですが、それに付随して「ロングテール」や「CGM」や「folksonomy」などWeb2.0に関する専門用語(またはバズワード)が一人歩きを始め、ますます訳が分からなくなっているのが現状と言えます。だから勘違いする人が続出するのもやむを得ないのですが、いくら定義は人それぞれとは言えさすがに「無料HPで何でもできる時代」には違うだろ、とツッコミを入れておきたい。

Web2.0で重要なこと


Web2.0の定義は人それぞれで、それに関する単語も星の数ほどあります。例えばCGM(Consumer Generated Media:消費者が生成するメディア)という単語もその一つ。ブログとかmixiなどがそれに当てはまります。プロや企業の書く記事ではなく、消費者の生の声がたくさん聞けるようになったという点では大きな進歩ですが、重要なのは「消費者が書いていること」ではなく「大勢の人々の意見が集約されること」では。つまり集合的知性

「ブログはユーザーが生成するコンテンツだ」など、何でもかんでもそのカテゴリーに入れられていますが、私はもう少し明確に「参加のアーキテクチャー」と呼びたい。(中略)なぜなら、ユーザーが生成しているのは単にコンテンツなのではなく、集合的知性だからです。(Tim O’Reilly)


例えばAmazonのレビューも「支持」「不支持」が数字で現れるところに意義があると思います。それに対しmixiは確かに「ユーザーが生成するコンテンツ」ではありますが、検索機能が貧弱だったりトラバが打てなかったり、レビューを書いても少数の肯定的なコメントしか書き込まれない…など知性を集約するには程遠く、とてもWeb2.0とは言い難いシステムです。とは言え、あえて情報を集約しないでコミュニケーションの機会を増やしているのがmixiなので、コミュニティサイトとしてはかなり理想的だとは思いますが。

知性を集約していく


で、他にもいろんな単語がありますが、特にこの「集合的知性」は重要なキーワードの一つだと思います。これまでバラバラに発言されていた個人の意見がGoogle(ある程度の精度を持った検索エンジン)やSBM(公開ブックマーク)などによって一つに束ねられ、ネット全体が一つの頭脳として機能する時代、それがWeb2.0ではないかなと思っています。個人個人は細胞でそれぞれ好き勝手に発言してるけど全てが無駄にならず、全体としては一つの方向にまとまっていくと言うか。

「秘密・独占」から「公開・共有」へ


そして知性を集約するためにも重要なのは「情報は惜しみなく公開する」ということ。プログラムのソースを公開したり(オープンソース)、API(自社のプログラムやデータベースを使ってもらうための仕組み)を公開したりなど、

秘密・独占 ⇒ 公開・共有

という流れはWeb2.0を語る上でも欠かせませんが、企業に限らずとも、またそんな立派なものでなくても「とりあえず公開してみる」ことは重要になりつつあると思います。梅田望夫氏が著書「ウェブ進化論」で語っておられるように、

「何かを表現したって誰にも届かない」という諦観は、「何かを表現すれば、それを必要とする誰かにきっと届くはず」という希望に変わろうとしている


のですから。

情報を発信する人にこそ情報が集まる


例えば、ブログに何か書く事は自分の中で考えを整理する事にも繋がりますが、それだけではなく内容について情報が集まることは良くあります。具体的には

  • コメント、トラックバック
  • はてブのコメント欄
  • リンク元の記事

などに非常に有益な、自分一人では到底気づき得なかった情報が寄せられることは珍しくありません。ブログを書いてる人ならお分かり頂けると思いますが、何かを書けば大抵ツッコミなりフォローは入るものです。良く言われる「情報を発信する人にこそ情報が集まる」とは本当にその通りだ…と日々実感していますが、もちろん書いた本人にもメリットがあるし、それを見た他の人にとってもメリットがあります。自分にとってはつまらないと思える事でも、それを公開していくことで自分にもネット全体にも利益が生まれる。それが今実現しつつある「Web2.0」的な社会ではないか…と思います。

じぇいこんという生き方


そして「とにかく公開する」という生き方を地で行っているのがはてなの近藤淳也氏です。社内会議はもちろん著書の内容も、自身のレーシックの手術動画も全てネットで公開するという普通の人にはなかなか真似できない生き様でネット上の話題を呼んでいますが、彼には「誤解を招くぐらいなら公開した方が良い」といった信念のようなものがあるのでしょう。

で、言いたいのは「ネットに限らず、情報を公開する事は自分にも他人にもメリットがあるのではないか」ということです。さすがに近藤氏ほどは無理ですし、またプライベートな事まで公開する必要もありませんが、実はネットがあってもなくても情報は積極的に公開した方がお互いにメリットがあって、web技術の進化はそれを気づかせるきっかけに過ぎなかったのでは…とも思います。

とにかく公開してみる


もちろん、ネットは情報を拡散させる強力なツールなのでこれを使わない手はありません。最近ひっそりと別のブログを立ち上げて、誰にもコメントやトラバを貰わないようにつまらない記事を書いていたつもりだったのですが、アクセスが集まったりコメントされたりブクマされたりなど、ネットで独り言を言うのは難しい時代になったなと痛感させられました。逆に言えばどんな記事でも必ず誰かが読んでくれるわけで、些細な事でもネットに書き残しておく事は無駄ではないということです。何かしらのフィードバックはされ、それが自分にとっても他の人にとっても、ネット全体としても利益に繋がるのですから。

で、要約すると


おそらく誰かがフォローしてくれるはずなので、このように完成度が50%な記事にも意味はあります。きっと。…それ以下かもしれませんが。

ウェブ進化論 本当の大変化はこれから始まる
ウェブ進化論 本当の大変化はこれから始まる

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(※本文中Tim O’Reilly氏の発言は「iNTERNET magazine 2006年1月号」より)

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